夫はなぜ話を聞いてくれない?男女のすれ違いの話

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「うちの夫はちっとも話を聞いてくれない」と嘆くママ達を沢山見てきました。「ちゃんと聞いていない」「生返事をするだけで話が伝わっていない」「何度も同じ事を注意するのに直らない」。これ、貴女の夫だけではありません。みんなそうです。実は、男ってそうなんです。もちろん、「全ての男性が」とは言いません。中には女性並み、それ以上にコミュニケーション能力に長けた男性がいないわけではありません。が、今このタイトルの記事を開いた貴女の夫は、きっと「ごく普通の男」です。

夫に限らず、女性が男性と話をしていて、「伝わらないな」と感じるのは、女性同士で話しているときのような爽快感がないからです。「話をする、相づちで促される、もっと詳しく話す、共感される」という、一連のことがあって初めて「話した」と思うのが女性です。もちろん、そうでない女性もいるでしょうが、ごく稀ですよね。この、一連の「話を聞く」、と言うことが、大抵の男性にとっては非常に大変で苦痛なのだそうです。

「今日、〇〇さんが×××って言ってね、ひどくない?」と言う貴女に、女友達なら「えー、なにそれひどーい!」と応えてくれて、貴女のモヤモヤはちょっと軽くなったはずです。ところが、夫ときたら、「そんな人と付き合わなけりゃ良いんじゃない?」とか言います。多くの男性の思考回路は非常に単純で、かつ「タスク志向・問題解決型」に出来ています。貴女がこぼす愚痴を「解決すべき問題」と捉え、「解決策を示す」ために彼なりに色々考えて、でも貴女からしてみたらとんでもない、例えば「幼稚園の役員を一緒にやっている同じクラスのママ友と付き合いを止める」なんて事を、さも真っ当なアドバイスかのように言うわけです。数日後、同じママ友の愚痴を言えば、「付き合わなきゃ良いのにって言わなかった?」とか返ってきて、「そんなこと出来るわけないじゃない、あなたって本当に私の気持ちが分からない、私の言うことをちゃんと聞いてくれてない」って喧嘩になるわけです。

でもこれ、「うちの夫」だからそうなのではなく、大抵の家庭で似たようなことが日々起きています。それは何故か、答えは、男女の脳の作りが違うからです。

脳が左右二つのパーツに分かれていることはご存じでしょう。その二つをつなぐ部分を「脳梁(のうりょう)」と言います。この脳梁の太さが、男女でかなり違うのです。黒川伊保子さんという方が書いてベストセラーになった「妻のトリセツ」という本によれば、女性の方が平均で20%程度太い、とされています。もちろん、平均ですから、女性並みの太さの男性も、男性並みの太さの女性もいるでしょう。でも、概ね女性の方が太い、つまり、左右の交通が良いことになります。

左右の脳はそれぞれがざっくり言って「理性・科学的思考・言語」と「知覚・感覚・感情」を司ると言われています。それを前提に、考えてみて下さい。「大抵の女性に難なく出来て、大抵の男性には難しい事」って、何でしょう?

答えは沢山あると思いますが、私が典型的だなと思うのは、「泣きわめく」という作業です。大抵の女性は喧嘩したり親しい友人と離れたりするとき、感極まってポロポロ泣きながら、「あの時はこうだった、その時はどうだった」と、過去の出来事やその時相手がしたこと、言ったこと、その時自分がどう感じたかまで、詳しく述べることが出来ます。ですが、「男は黙って男泣き」という言葉に集約されるとおり、男性は感情が高ぶると言語機能が麻痺状態になり、黙りがちです。だからこそ、手が出やすい、と言えるかも知れません。小さな子どもが、1-2歳の頃すこぶる暴力的で、何かと言うとお友達を叩いたり噛みついたりしていても、言葉が発達して自分の不満や希望を言葉に出来るようになると、目に見えて落ち着いてくるものです。男女問わず大人になっても暴力に訴えて憂さを晴らす方はいますが、男性の方がより頻度も程度も高いのは、感情の高ぶりを言葉に出来にくいからかなと思います。

大抵の男性は、大抵の女性のように、過去の出来事をその時の自分の感情と共に記憶していません。だから、「こんな顔をしているときはこう感じている」「こんな事をするのはこう思っているから」という、出来事と感情のリンクに関しての判断材料の引き出しが空に近いのです。男女が喧嘩するとき、何故彼女が突然怒りだしたか分からない男性と、その事についてずっと以前から信号を出し続けていた(と思っている)女性との間には、到底超えられない壁があります。

大抵の男性にとって、女性が急に怒り出すことは、とても理不尽だし恐怖なのです。そして、凄く高いパーセンテージで、「そんなつもりじゃなかった」事が問題になっています。妻が手料理を並べて待っているのにグズグズスマホをいじっている。ついさっき「早く食べよう」と優しく声をかけてくれた妻が、急に「私の料理に不満があるならそう言えば?」と、凄い形相で仁王立ちになっています。その一瞬に何があったのか、全く分かりません。妻の手料理は、そりゃレストランに出てくるのほどではないけれど、いつだって彼の好きな物を作ってくれるし、美味しく有り難く頂いているのです。不満なんてありません。そう言っても、「じゃあ、何故・・・」と、凄い剣幕で、急に同僚に誘われて居酒屋へ行った日のことや、「お袋のオムライスは薄焼き卵のだった」と言ったことや、そんなこんなが山ほど出てきて、まるで「君の料理は食べるに値しない」と宣言したかのようにキレられている。理解の外です。

でも女性なら、怒っている側の気持ち、分かりますよね?夕食を作るのって、夫の好みやお財布や冷蔵庫の賞味期限が切れそうになっている物やその他諸々を考えつつ献立を考え、仕事帰りに大急ぎで買い物し、やっと出来上がったら「今日同僚と飲みに行くからご飯いいよ」とLINE。「これ、どうしてくれるのよ!」と大声で言いたいところを、同僚との付き合いも大事だからと無理矢理納得して「了解、飲み過ぎないでね」と返信した時の気持ち、せっかく作った料理が冷えるのを見ていたときの気持ち、そんなこんなが粉雪のように積もって、今爆発した。この際だから、あれもこれも言ってやらなくちゃと、感情が高ぶる程に過去の記憶が鮮明に蘇り、止まらなくなってしまう。そのうち涙があふれて、ついでに言葉もあふれて、普段は言わずに我慢している「彼のちょっとした嫌な癖」についても嫌な言い方で糾弾してしまう。



それもこれも、貴女が特別しつこい性格をしているわけでも、極端にキレやすいわけでもありません。ごく普通の女性として当たり前の感情の発露です。ですが、貴女の夫には、「些細なことをあげつらっているうちに関係ない昔のことまで持ち出して理不尽に怒る、キレやすい妻」に見えています。今言われた一々の事柄って、例えば「いつも注意されているけどついしてしまう、靴下の脱ぎっぱなし」や、「だってあの時は飲み過ぎないでねと優しく気遣ってくれた、同僚に羨ましがられた優しい奥さんエピソード」など、「それって、そんなに駄目?」と聞きたくなるような事ばかりです。靴下について、「私のこと家政婦くらいにしか思ってないから注意を無視するのよね?」と言われるけど、予定外の飲み会が続いたこと、「私の作るご飯より、居酒屋の肴が良いのよね?」と言われるけど、そんなつもりは全く無かったのです。本当です。

大抵の女性は、ニコニコ笑いながら、優しい言葉に乗せて嫌みを言うことが出来ます。飲み会帰りの夫に「あなたは良いわよね、いつでもご機嫌で」と言ったとき、「何で私に家のこと押しつけて独りで飲み歩いてるのよ!」と思っています。そして、「それは立っている姿勢や目つきや口調で嫌みだと伝わるはず」と思うでしょうが、夫には、元気に遊ぶ我が子を見つめるお母さんのように、暖かく慈愛に満ちた妻に見えています。

男性は、言葉に言外の複雑な感情を乗せる、それを読み取る、と言う能力を、そもそも持ち合わせていません。しないんじゃなくて、出来ないのです。元より、複雑な感情そのものを持ち合わせていません。ですから、貴女の愚痴を辛抱強く聞いて、その時に貴女が感じた悔しさや情けなさや憤りを慮って最適な共感の言葉を投げるなんて、出来るはずはないのです。どうしても夫に話さなくてはならない事なら、簡潔に、結論から、感情論は抜いて事実と具体的にして欲しいことだけを述べましょう。愚痴を言いたい気分の時は、「黙って聞いててくれたら良いから」「聞き終わったら、よく頑張ってるなって言って!」と、すべき事を先に指示しましょう。

私はよく、ママ達に言うのですが、「男は5歳以上に精神年齢は上がらない」のです。褒めれば上がる、けなせば落ちるし拗ねる、30歳だろうが60歳だろうが、変わりません。例えば、3歳半くらいの女の子にお手伝いをさせて、「偉いね、凄いね」と過剰に褒めると、「ママ、またやらせようと思ってるでしょ?」と言ったりしますが、男の子は何歳になっても、どれだけ褒めちぎってもそんなことは言いません。何歳になっても、褒められれば、感謝されれば素直に喜び、もっと褒められたくて頑張るのが、男の人の可愛いらしいところなのです。

何をしても、何が出来なくても、相手が5歳児だと思えば、呆れはしても、腹は立たないでしょう?そして、単純な頭を持つ5歳児に、貴女が望む「話し相手」が務まるわけ、ありませんよね?日々の鬱憤を、夫に話して解消しようなんてことは諦めましょう。女友達や、お母さんや、ネットの子育てサークルなど、もっと話し甲斐のある相手を探しましょう。そして、男性がパートナーに望む、とても大切なこと、「いつも機嫌良く居てくれる」を維持しつつ、して欲しいこと・して欲しくないことは「お願い」と言う形で伝えましょう。出来たら褒める、出来なかったら、叱ったりけなしたりせず、「この靴下ってまた履くの?」と、気づかせるようにします。



「ありがとう」は魔法の言葉です。「それくらい当たり前でしょ、私が一体どれだけやってると思ってるの?」と言う気持ちは笑顔の下にぐっと隠して、小さな事でも感謝と尊敬の念を伝えると、家事育児のスキルにしろ、仕事にしろ、パフォーマンスがどんどん伸びて、貴女の望む方へ育ってくれますよ。

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