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ブログ「それ、産婆に聞いてみよう」
 助産院北野ミッドワイフリーを開業する助産師、北野寿美代がお答えするQ&Aです。妊娠・出産・母乳・育児・夫婦関係など、町の産婆に聞いてみたいことをお寄せください。お医者さんの説明ではもう一つ納得できなかったこと、育児の中でモヤモヤしていること、沢山のお母さん・赤ちゃん・ご家族と深く関わってケアしてきたから分かることがあるかも知れません。ご質問はコメントからどうぞ。

母乳育児

母乳育児 Q&A
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乳首が痛い~生まれてすぐの赤ちゃん

 痛い痛い陣痛や帝王切開手術を耐え抜き、ほっとしたのもつかの間、授乳がこれ程苦痛だなんて知らなかった、と言うお母さんはとても多いです。特に赤ちゃんが吸い付くたびに乳首に激痛が走る、血豆ができた、ひび割れになった、真っ赤に腫れ上がった、などなど。これはひとえに赤ちゃんが乳首を深く正しく吸っていないことが原因です。

 「痛み」とは、そのままにしておくと深刻な問題があることを体の持ち主に知らせてくれるために備わった私たちの体の機能です。つまり、授乳に痛みがあるとき、その授乳は深刻な問題をはらんでいます。それは、赤ちゃんが正しく吸っていなくて、このままでは母乳が分泌されにくい、そうしたら赤ちゃんがちゃんと育たないかもよ、と言っているのです。
 多くのお母さんは、どれだけ乳首が痛くても、「私が我慢すれば」と思ってしまうのですが、結果として母乳分泌不全、つまり母乳が十分に出なくなることが多いのが現状です。
 赤ちゃんが乳首に吸い付くと、刺激がお母さんの脳に伝わって、脳から母乳を出すようにと乳房に指令が返ります。乳輪の下には筋肉があって、授乳中に何度もおっぱいを吹き出させてくれます。これを射乳反射と言います。
射乳反射を起こしているのがオキシトシンというホルモンですが、オキシトシンはストレスに弱く、痛みを我慢しながらの授乳では、射乳反射がうまく起きないのです。
 痛くない授乳をすることは、お母さんだけのためでは無く、赤ちゃんのためでもあります。

 では、どうすれば?大事なことは、赤ちゃんに乳首を深く正しく吸わせることです。
 指で乳首をつまんでみてください。いわゆる乳首、ポチッと出ている部分は抓むととても痛いですよね?そして、乳輪と呼ばれる乳首の周りの色がついた部分は抓んでも痛くないでしょう?そこが本来赤ちゃんが吸い付く場所です。そして、その2カ所は、抓んだときに出てくる母乳の量も格段に違います。ほんの数ミリ深く吸わせただけで、痛みも傷の付き方も母乳の出る量だって、全然違います。

正しい吸い方  乳首だけで無く、乳輪まで深く吸っている。
          痛くない。授乳後乳首が丸い形を保っている。
    

浅い吸い方   乳首の出ている部分だけを吸っている。痛い。
          授乳後、出てきた乳首がいびつな形になっている。
 


1.正しく抱く

 まず、赤ちゃんを正しく抱きましょう。吸わせる方と反対の乳房の下に、赤ちゃんのお腹がピタッと張り付くように、赤ちゃんの体をお母さんのお腹に巻き付けるようなイメージで抱え込みます。すると、赤ちゃんの顔が吸わせる乳房に真っ直ぐ向かい合うはずです。
 赤ちゃんのお腹が上を向き、顔はおっぱいに向いていると、赤ちゃんの体は捻れてしまって、授乳している間に真っ直ぐに戻ろうとするので、乳首が引っ張られて傷つきやすくなります。また、首が捻れていると口が大きく開かないので、浅い吸い方になりやすのです。
赤ちゃんの耳と肩先と腰が一直線上に並ぶように抱きましょう。

×             ○              赤ちゃんの顔が乳房の正面に向くように
           


2. 乳首に赤ちゃんの鼻を近寄せる

 吸い付かせるとき、大抵のお母さんは赤ちゃんの唇を乳首に寄せます。すると、赤ちゃんは唇で乳首の先からたぐり寄せるように吸い付きます。この動作自体が痛みの元になりますし、往々にして浅い吸い方に収まってしまいます。
 まずは、赤ちゃんのの鼻先に乳首が来るように近寄せてみましょう。すると、おっぱいの匂いにつられて赤ちゃんが縦に大きく口を開けてくれます。赤ちゃんが十分に口を開けたその時に、素早く引き寄せて吸い付かせると、深く咥えさせることができます。


3. 乳首が長いとき

 乳首が長めでどうしても先にしか吸い付かないときは、乳首の根元に指を添えて、赤ちゃんの鼻先に乳首をつり上げるようにし、乳輪の下側を赤ちゃんの口の前に持ってきます。吸い付かせたいのは、乳首では無くて、この乳首の根元です。赤ちゃんが大きく口を開けた時に、添えた指ごと咥えさせるつもりで、グイッといっぺんに押し込んでみてください。乳首の先が最後に入る、つまり乳首を畳み込むように入れると、とても深く入ります。

  赤い斜線の入っている部分が、一番吸い付かせたい部分です。


すでに乳首に傷(乳頭亀裂)がついてしまったときの対処については、「乳頭亀裂(ひび割れ)」の記事をご参照ください。


また、吸いながら赤ちゃんがウトウトして、もう良いかなと赤ちゃんの顔を遠ざけようとすると、途端に一生懸命吸い始めてきりが無かったり、そのせいで乳首に傷がついたりします。 
生まれてすぐの赤ちゃんには「お腹がふくれた」ということを関知する食欲中枢というものがまだ働いていないので、十分飲んでもいつまでも吸い続けようとします。ウトウトしてきたら授乳を切り上げて大丈夫です。
射乳反射を起こしているオキシトシンは、陣痛を起こしているものと同じですから、射乳反射は陣痛と同じように波状に起こります。大抵は赤ちゃんに吸い付かせて1分以内に最初の射乳反射があり、数十秒でおさまり、1-2分ほどでまた始まり、を繰り返します。最初の2-3回ほどの射乳反射でその時に出るほとんどの母乳が出て、つまり、吸い始めてから5-7分以降は長く吸わせていても授乳量はほとんど増えませんから、乳首の負担を増やすだけになります。
痛くないように乳首を離させるには、赤ちゃんの口角にお母さんの指を差し入れ、乳首の幅まで指が入ってから乳首を抜き取るようにしましょう。

「だけどおっぱいあげてないと泣いちゃうんだけど」と言う方は、「母乳が足りない?~生まれてすぐの赤ちゃん」の記事をご参照ください。

 

2019-12-13 14:12:14

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母乳が足りない?~生まれてすぐの赤ちゃん

母乳がよく出るお母さんとそうでもないお母さんがいることは否定しませんが、自分で産んだ子供を育てられないほど母乳が出ない方は、滅多にいないものです。例えば1ヶ月健診のときに母乳だけで赤ちゃんを育てている方の割合は、産院ごとに9割を越えているところから、2割に満たないところまで様々です。つまり、おっぱいのことをよく知っていて、適切にケアをしてくれる産院で産みさえすれば、ほとんど「よく出る」側にまわれると言えます。

 

適切に、とは、何でしょうか。

まず、自然のプロセスを大切にした、お母さんの心身の疲労の少ないお産をお手伝いすること。産まれた赤ちゃんをお母さんから引き離さないこと。楽で効果的な授乳ができるようお手伝いすること。お母さんが質量共に最大限眠れるように配慮すること。お母さんの心配事を少なくすること。などです。

もちろん、全部完璧にできている産院などあり得ないほど、どれも難しいのですが。

 

このなかで、先ほどの2-9割の数字の差に最も影響するだろうと思うのが、お母さんと赤ちゃんを引き離さないことと、効果的な授乳をお手伝いすることです。

おっぱいは、お母さんにくっついていますが、赤ちゃんのものです。赤ちゃん自身が、上手に一生懸命吸って、初めて上手くいきます。

赤ちゃんが上手に吸い付くために、まずはお母さんの乳首以外のものに安易に吸い付かせないこと、余分なものを飲ませておっぱいに吸い付く意欲を削がないことが大切です。そして、もし赤ちゃんがあまり上手に吸っていないときには、いち早く察知して、抱きかたや吸い付かせ方を工夫して、より効果的な授乳ができるようにします。赤ちゃんが上手に吸わないと、乳首が痛かったり、吸わせているのに結局飲めていなかったりして、お母さんの体が本来持つ母乳分泌の力を活かしきれなくなり、出るはずの母乳が出なくなってしまいます。

効果的な授乳の方法については、「乳首が痛い~産まれてすぐの赤ちゃん」の記事をご参照ください。

なぜ他のものに吸い付かせてはいけないかについては、「おっぱいに吸い付かない」に解説しています。

 

産院から帰って赤ちゃんと暮らしていると、色々な場面で「母乳が足りないかも」と感じるものです。

一番よく聞かれるのが、「赤ちゃんを置くと泣いてしまう」ときです。授乳すると吸っている間にとろとろ眠ってしまい、「もういいんだな」と思って寝かせるとほんのしばらくして起きて泣く。足りなかったかと吸わせるとすぐに寝て、でまた置くと泣く。この繰り返しで1日が過ぎると。抱いている間は泣かないので、抱きすぎで腱鞘炎になったり、お家の事が何もできないとノイローゼ状態の場合もあります。

そういう赤ちゃんの体重を測ると、もちろん本当に飲めていなくて効果的な授乳についてお話することもありますが、多くは期待値以上に増えていて、何なら飲みすぎで苦しくて泣いている場合もあります。

産まれてすぐの赤ちゃんは食欲中枢と言ってお腹が空いた、いっぱいになったと感知する機能が働いていません。必要な量の母乳を飲んでいても、「目が覚めて抱かれていなくておっぱいが口に入っていなければ泣いてお母さんを呼ぶ」ようにできています。赤ちゃんは自分では何もできず、お母さんが居なければ生きていかれない存在だからです。何か嫌なこと、例えば暑いとか寒いとか、があれば泣いてお母さんを呼び、おっぱいに吸い付くことで癒しを得ます。満腹がわからないので、飲みすぎでお腹が苦しくて泣いているときでも、泣き止む契機はおっぱいという、おバカさんな状態です。

 

赤ちゃんは一日中抱かれていたい、大人は一人で寝てほしい。だから、なるべく抱かれていると思わせるように寝かせましょう。

赤ちゃんはお腹の中で狭い所にギュッと入っていました。それが安心だったので、広い所は怖いのです。赤ちゃんの眠りはとても浅くて、ほとんどうとうとしている程度です。寝ながら手足を動かしたときにそれが空を切ってしまうと、ギョツとして起きてしまいます。赤ちゃんを布でキッチリくるんで寝かせると、びっくりするほどよく寝ますよ。「おひな巻き」をご存知でしょうか?インターネットで検索すると動画があると思いますから、調べてみてください。大人から見ると窮屈なんじゃないかと思えるくらい、キッチリ巻くのが大事です。

 

赤ちゃんがなかなか寝付いてくれないときに、母乳でお腹がふくれなかったのかと粉ミルクをあげると、とたんにぐっすり寝付いたりします。すると「やっぱり母乳が足りていない」と思いますよね?

ところが、例えば同じ量の母乳を搾って飲ませても、そんなにすんなりは寝付かないものです。

 

人工乳は牛乳が原料です。すごく大きくて胃が4つもある赤ちゃんに飲ませるはずのものですから、脂肪やたんぱく質の粒はとても大きい。日本のミルク会社は頑張って粒を小さくしてくれていますが、母乳に比べるとまだまだ消化しにくい。ミルクがある程度の量胃に入ると、消化液を沢山出さなくてはならないので、胃に血液が集まります。すると脳の血圧が下がるために眠くなるのです。学生時代、午後イチの授業が辛かったり、小さな子供がご飯の最中にお膳に突っ伏して寝てしまうのと同じ状態です。

飲んだ物が違うのであって、量の問題ではないのです。

大人から見ると、母乳で育つ赤ちゃんはいつも物足りなそうにみえるのですが、それが人間の赤ちゃんの普通の姿です。

 

母乳は赤ちゃんの求めに応じて、つまり需要と供給の原理にしたがって出るものです。

混合授乳の方は、母乳が足りないから混合、と仰いますが、混合にしているからミルクを飲んでいる前提とする量に抑えられていると言えます。

2019-12-13 13:36:15

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おっぱいに吸い付かない

人間は哺乳類ですから、赤ちゃんはおっぱいを飲む前提で産まれてきたはずなのに、いざとなると上手く吸い付かないことがあります。

 

もちろん、何にでも得手不得手と言うのがあって、最初から要領の悪い子もいます。私の助産院ではほとんどの赤ちゃんが母乳のみで育ちますが、数十人に一人位、「あんた哺乳類でしょ?」と聞きたくなるくらい下手な子がいます。また、一見して問題なく吸っているようでも、吸いかたが浅くてお母さんに痛い思いをさせる子はそんなに珍しくありません。

吸い付かせるのには困らないが痛みがある場合については、「乳首が痛い~産まれてすぐの赤ちゃん」の記事をご参照ください。

 

産まれた当日から哺乳瓶でミルクや糖水を飲ませる習慣のある産院では、上手く吸い付かない赤ちゃんはぐっと多数派になります。

お母さんの乳首と哺乳瓶では吸い付きかたや飲み方が違い、赤ちゃんは与えられたもので生きていくための努力をするからです。

 

多くの哺乳瓶は、乳首が細長く作られていて、赤ちゃんが大きく口を開けなくても差し込むように吸い付かせることができます。これでほんの数回飲むと、鼻先でおっぱいの匂いがしても、赤ちゃんは口を大きく開けなくなります。お母さんの乳首は柔らかいので、シリコンの乳首のように押し込むことはできませんから、赤ちゃんが自分から口を縦に大きく開けてくわえてくれなければ吸い付けません。

 

母乳は乳首を上顎と舌全体で包むようにとらえ、舌を波打たせるように使って飲みます。試しに唾をゆっくり飲んでみてください。その、「ごっくん」という動作で飲むのです。しかし、哺乳瓶でこれをすると、飲み下す前に喉の奥に大量のミルクが流れ込んで咳き込んでしまいます。赤ちゃんは苦しいので、舌の奥で喉に蓋をして、口にミルクを貯めて飲むようになります。すると、舌を前後に忙しなくスライドするように動かす癖がつきます。

これをお母さんの乳首に持ってくると、赤ちゃんは吸い付こうとしているのに舌が乳首を押し出してしまいます。

 

上手く吸い付かない赤ちゃんは、大抵この口の開きと舌の動きの両方に問題があります。

この、哺乳瓶での吸い癖が原因でおっぱいに吸い付けないことを、乳頭混乱と言います。

 

産まれてすぐのカンガルーケアの時にはちゃんと吸い付いたのに、産後のお母さんを休ませようとの親切心から赤ちゃんを預かって、哺乳瓶で授乳をした後におっぱいをあげようとしたら吸い付けなくなっていた、ということがよくあります。

健康な赤ちゃんは3日分の水筒とお弁当を持って産まれてくると言われています。安易に母乳以外のものをあげないのが大切です。

 

乳頭混乱では、お母さんの乳首が短いほど、全く吸い付けずに赤ちゃんが苛立って大泣きするケースが多くなるので、産院のスタッフに「吸い付けないのはお母さんの乳首が短いから」と言われた、という方が沢山いらっしゃいます。実は、まっ平らな乳首でも、それどころか凹んでいる乳首でも、上手に吸い付く子は幾らもいます。お母さんの乳首のせいではなく、吸い付けないのは赤ちゃんが下手なのです。

 

さらに、シリコンが硬めの哺乳瓶では、舌を使うよりもシリコンの腹を顎で噛むようにした方が楽に飲めます。特に哺乳瓶を長く使うほど、噛んで飲む癖がつよくなります。

赤ちゃんによってはお母さんが痛いと思うほど強く噛むようになるのと、噛んでも母乳は出てこないので、有効な授乳になりません。

手や機械で搾乳すると沢山取れるのに、赤ちゃんが吸っても幾らも飲めないという場合、この噛んで飲む癖によることがよくあります。

 

赤ちゃんの吸い方が下手で吸い付けない場合、私はよくトレーニング用の哺乳瓶を使って赤ちゃんに吸いかたの練習をさせるようにお勧めしています。

ピジョンから出ている、「母乳相談室」という哺乳瓶で、産科でよく普及しているので、持っている方も多いのですが、正しい使い方が一緒に普及しておらず、宝の持ち腐れになっていることが多い商品です。

 

まず、赤ちゃんの口に乳首を押し込むように吸い付かせてはいけません。赤ちゃんの鼻や上唇にシリコンの先をチョンチョンとつけるようにして赤ちゃんが上に向かって探すように誘います。赤ちゃんの口が縦に大きく開くまで、辛抱強く待ってください。泣いてからでも良いので、口が充分開いてから口に入れます。赤ちゃんは学習する生き物です。これを繰り返すと、段々口の開きが良くなります。

 

口に乳首を入れたら、赤ちゃんの顎に指を引っかけて、胸の方に引き下げます。下唇の赤い部分が外に出て、シリコン乳首を止めているプラスチックのリングに着き、赤ちゃんの口角が開いて口が「あ」の形になるまで充分に開けさせてください。

上唇は左右からつまむようにすると、赤い部分が外に出ます。

 

シリコン乳首が残らず口に入ったら、赤ちゃんの口の力で出てこないように瓶を押さえてキープします。

口角が開くと舌を奥に引っ込めにくくなるので、繰り返すことで舌が前に延びた正しい位置で吸うようになり、噛むような飲み癖も矯正されます。

 

初め、赤ちゃんは何をされているのかわからずにビックリして大泣きすることでしょう。ここで「可哀想」と思って手加減してしまうとトレーニングにはなりません。

おっぱいに吸い付きながらうとうとする、皆が一番幸せな時間が持てていないことがそもそも可哀想なのですから、「頑張れ~」という気持ちで手加減なしにしてください。赤ちゃんはとても覚えが早いですから、キッチリ練習できれば、丸2日程でおっぱいを吸うための口の使い方をマスターします。おっぱいに吸い付かせてみてください。

赤ちゃんにトレーニングをしている間、吸い付かせる代わりに搾乳を沢山していただくと、母乳の分泌が増えます。赤ちゃんが吸い付いたときに母乳が沢山出る方が、赤ちゃんが意欲的に吸うので、より有効な授乳になります。

授乳の正しい抱きかたや吸い付かせ方は「乳首が痛い~産まれてすぐの赤ちゃん」の記事をご参照ください。

 

もうひとつ、上のお子さんを母乳で育てたという方に多いのですが、乳頭混乱のときとは逆で、乳首は充分長くて赤ちゃんの口には入っているのに、吸わずにキャンキャン泣く子がいます。この場合は乳首が柔らかすぎて、赤ちゃんが吸い付くものとして認識できないことによります。大抵、お母さんの指を口に入れると吸い付きます。この場合は、吸えない、吸えないと言いつつ、2-3日経つと、お母さんの乳房が張ってくるのと同時に乳首も固くなってくるので、あるとき急に吸い付くようになります。吸えない間、哺乳瓶を使うと乳頭混乱を起こしがちですので、何か飲ませる場合にはコップであげましょう。

2019-12-13 13:32:54

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乳首を噛まれる

歯が生えた赤ちゃんが、おっぱいをのみながら乳首の根本をしごくように噛んで、傷つけることがあります。

欧米では歯が生えるときに痛みがあるからだとして、痛み止を塗ったりしますが、日本ではむず痒いのだろうと言われています。

何にしろ、お母さんの乳首を歯がためにする必要はないので、噛まれたら即座に授乳を中止して歯がためをあげましょう。

 

乳首を噛むのも遊びのみの一種です。遊びのみについては「乳首が痛い~2ヶ月以降」の記事をご参照ください。

 

お腹が空いてちゃんと飲んでいる時には、赤ちゃんの舌は下の歯茎より前に出ているはずなので、噛むことはできません。赤ちゃんの飲んでいる様子をよく見ていると、飲み終わってガシガシ始める境が分かると思いますから、そこで授乳を切り上げましょう。

 

傷ができてしまったときは、抱きかたを変えていつもと違う角度で吸い着かせると痛みが和らぎます。

ひどい傷には、サージカルテープ(傷などをガーゼなどで覆うときに使用する外科用テープ)でカバーするとよいでしょう。テープを30センチほどに切り、テープの真ん中で傷を覆います。残りを乳房に沿わせて貼り付けます。テープが短いと授乳の間に赤ちゃんの口に手繰り寄せられてしまうので、長めにするのがコツです。剥がすのが痛いときは軟膏などを塗ってからテープを貼りましょう。

 

月齢6ヶ月以降の赤ちゃんの中には、遊びとして乳首を噛む子がいます。乳首を噛むとお母さんが「キャッ」と反応するので、面白いのです。大好きなおっぱいと大好きなお母さんが繋がっていることは、赤ちゃんにとって大発見です。特に、お母さんが笑い顔で「○○ちゃーん、痛いよぉ」などと言っていると、遊んで貰っていると勘違いして、ますますやります。痛いなら、思い切り顔をしかめて赤ちゃんに向かって怖い顔をし、口に指を入れて引き剥がし、しばらく授乳を待たせてください。いけないことをしたと分かれば、噛まなくなります。

2019-12-13 13:30:29

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母乳育児中の食事

母乳育児中の食事について、肉類や糖分、乳製品などを摂らないようにしているという方が沢山いらっしゃいます。

一部の医師や助産師などにその様な指導をする方があり、後はお母さん方の間で伝わっているようです。

取り分け、母乳育児相談を専門にしている助産師が、そういったものを食べると母乳トラブルの原因になると言った場合、お母さん方は非常にストイックに守ることがあります。

 

私の所に乳房マッサージに来られるお母さんのなかで時折、マッサージを受けながら、「何も食べてないんですけど」と念仏のように繰り返す方があります。

大抵、それまでにも何度か母乳トラブルを助産師に見てもらった経験があり、その度に「何か食べたの?」と聞かれたそうです。

よく聴くと、トラブルを起こす度に食事はどんどんストイックになっていき、ここしばらくはご飯と味噌汁とお浸ししか食べていないという方がありました。

 

そういう方は皆、お母さんは痩せて顔色が悪く、おっぱいだけがバンと張って青筋が浮き出るほど。時々ふうっと気分が悪くなるとか。赤ちゃんはポンポンに太っていて、見るからに吸いとられた感が。お母さんと赤ちゃんのバランスが悪い感じがするものです。

 

お母さんが食べたものが母乳になるという言い方をする方がありますが、そんなことはありません。

お母さんが何を食べても食べなくても、母乳は充分滋養たっぷりな完全食として分泌されます。つわりで何も食べられないお母さんのお腹で赤ちゃんがすくすく育つのと同じで、それはまるでエイリアンのようにお母さんの体からありとあらゆる栄養を吸い取って行くのです。

母乳育児中の食事は、赤ちゃんに取られたものを取り返すつもりで摂ってください。つまり、あらゆる栄養素を満遍なく摂ることが必要です。

肉も魚も野菜も豆類も海藻も、何もかも、です。もちろん、充分なカロリーを摂るためには、糖分や油分も欠かせません。

 

母乳の成分の中で、お母さんの食事の内容に明らかに左右されるのが、脂肪の量です。お母さんが脂肪の多い食事をすると母乳の脂肪分も増えることがわかっています。糖分の摂りすぎはお母さん自身の脂肪の量を増やしますから、間接的には影響するかも知れません。

 

お母さんが油抜き砂糖抜きの食事を長期間続けたとき、赤ちゃんは脂肪分の少ない、薄めの母乳を飲んでいることになります。カロリーが低いため、量を多く飲むので、母乳分泌は増えます。

これが、お母さんが元々その様な食事が好きでなさっていることなら、問題はありません。

でも、元々は肉もスイーツも大好きという方が、母乳のためと思って無理してそうしているとき、人間無理は続かないものですから、食事会などの折りにはつい禁を破ってしまうでしょう。

 

赤ちゃんが自分でカロリーコントロールをする生後3ヶ月以降の場合、普段薄めの母乳をガブガブ飲んでいた赤ちゃんが、一時的に脂肪分の多いカロリー高めのおっぱいを飲むと、いつもより少ない量で飲み止めてしまいます。

すると乳房には母乳が飲み残されることになり、母乳が詰まりやすくなります。

 

普段から普通に食事をして、そこそこ濃い母乳が出ている場合には、ちょっとご馳走を食べても落差が少ないのでいきなり詰まることは考え難いでしょう。

 

母乳のためと思って節制しても、それが母乳のトラブルを呼んだのでは何にもなりません。

好きなものを、バランスを考えながら食べてください。

 

難しく考えなくても、日本に住んでいる日本人が、そこそこちゃんとしたものを食べようと思うだけで充分です。私はいつも、「アメリカ人だって乳は出てるんだからね」と言います。アメリカの方に失礼かも知れませんが、言いたいことは伝わるようです(^_^

 

母乳の詰まる原因とその対処については、「おっぱいが詰まった」の記事をご参照ください。

2019-12-13 13:28:29

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おっぱいが詰まった

授乳後、乳房の一部に手のひら大またはそれ以上の硬いところ、しこりがあれば、乳口が詰まったと考えられます。どれだけ固くとも、乳房の中で母乳が固まることはありませんから、母乳の出口が塞がって交通渋滞のようになっていると考えてください。

乳腺はブドウの房のような造りになっているので、多くは乳首を頂点にした三角形のしこりになります。

 

詰まっているもの(乳栓)は、母乳自身の脂肪やたんぱく質と、乳口から入り込んだブラジャーの繊維などが絡まったものと考えられます。乳口の奥(乳菅)は粘膜ですから柔らかく、母乳が飲み残されて溜まったりすると乳口辺りで母乳が乾燥して固まりができます。固まりができても授乳のときに赤ちゃんがそれごと飲んでしまえば問題にはなりません。しかし、赤ちゃんの吸い方が良くなくて、一部の乳口から母乳をきちんと飲み取っていないと、固まりが留まって段々大きくなってしまいます。乳口は皮膚ですから乳菅ほど柔らかくないので、乳栓が乳口の大きさを越えると授乳の圧でぴったり塞いでしまうのです。

 

赤ちゃんが正しく吸っているか、正しく吸わせるためにはどうすべきかについては、「乳首が痛い~産まれてすぐの赤ちゃん」「乳首が痛い~2ヶ月以降」の記事をご参照ください。

 

新しい詰まりなら、多くは乾燥の程度もさほどではないので、乳首のオイル湿布で取ることができます。

 

台所にあるさらっとしたオイル(サラダ油やオリーブ油など)を乳首の先に1-2滴つけ、食品用ラップでカバーして10分ほど待ったら、キッチンペーパーなどで拭き取って授乳または搾乳をします。この時、乳房のしこり部分を手のひらで圧迫すると詰まりが取れやすくなります。

乳栓に油を染み込ませて柔らかくし、授乳または搾乳の圧で取り除こうという理屈です。

 

これを2-3回しても全く詰まりが取れないなら、助産院などに助けを求めて出して貰う方が良いでしょう。

まる1日詰まった状態でおいただけで乳腺炎になることも珍しくなく、インフルエンザ並みに熱が出たりすると厄介です。

 

オイル湿布はすでに詰まった場合だけでなく、日ごろのメンテナンスとしても有効です。お風呂の前にしばらくオイル湿布をして、お風呂に浸かりながら搾乳するか、湯上がりに授乳します。

2019-12-13 13:25:58

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乳頭亀裂(ひび割れ)

授乳によって、乳首の皮膚がひび割れてひどく痛むことがあります。

赤ちゃんの口の中で、乳首は長く引き伸ばされて吸われているので、皮膚が固かったり脆かったりして伸びにくいと亀裂を起こします。

元々の乳首のコンディションによっては防ぎきれない場合もあるのですが、多くは赤ちゃんが乳首の正しい位置より浅く吸っているのが原因です。

この対処については「乳首が痛い~産まれてすぐの赤ちゃん」の記事をご参照ください。

 

亀裂を防ぐ、またはひどくしないためには、乳首の保湿が効果的です。

私がお勧めしているのは、ラノリンという、羊のオイルを塗る方法です。羊の毛を刈り取って遠心分離機にかけると、油が取れます。オーストラリアなど、羊毛の産地ではラノリンがハンドクリームなどの化粧品として売られています。これを、さらに精製してラノリン100%にしたものが、授乳ケア用品になっています。

 

日本で手に入るのは以下の2つです。

ランシノー(カネソン本舗)

ピュアレーン(メデラ)

普通のドラッグストアには無いことが多いので、通販で手にいれるか、産婦人科の売店で探してみてください。使うのはほんの少しずつで十分効果的です。

 

ラノリンは人間の皮脂に成分が近く、アレルギーを起こしにくいことが分かっています。融点(溶ける温度)が高いので、軟膏状に固まっていて、乳首に塗ると溶けて流れることなく、皮膚をぴったりカバーして長時間保湿し、傷を埋めて痛みを減らしてくれます。塗ったまま拭き取らずに授乳できます。
 

乳首にオイルや軟膏を塗った上に食品用ラップで覆っている方をよく見かけますが、ずっと貼りっぱなしにするのは皮膚のカンジダ(カビ)感染の恐れがあるのでお勧めできません。

 

すでに亀裂がある場合、吸わせていないときに傷が治りかけ、授乳でまた切れてを繰り返すといつまでも治りません。痛いのは承知ですが、授乳直後に乳首を引っ張るようにして軟膏やラノリンを傷に埋め込むように塗ってみてください。つまり、傷が開いた状態で治すのです。この方が、痛みは早く無くなります。

2019-12-13 13:22:54

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白斑(乳口炎)

授乳中、乳首に痛みがあって見てみると、乳首の先に白い斑点ができていることがあります。

これを乳口炎と言い、その見た目から白斑とも呼ばれています。

 

できる原因は赤ちゃんの吸い方にあります。「乳首が痛い~2ヶ月以降」の記事に解説しましたが、赤ちゃんの遊びのみによってできるものです。

赤ちゃんが吸っていた乳首をチュパッと急に離したり、吸いながら急に首を振ったりして乳首の先に強い陰圧がかかると、表面の皮が浮いて水疱ができます。そこにさらに陰圧が加わると水疱が破れて乳口周囲の粘膜にバイ菌が入り込み、炎症を起こします。これが乳口炎です。炎症を起こした粘膜の細胞が死んで血行が無くなることで白く見えるようになるので、「白斑」になるのです。

 

炎症が進んでいる数日間は、授乳の度にかなりの痛みがあります。痛みが無くなっても、乳口の粘膜が固く厚くなって母乳が出にくくなるので、乳房に母乳が溜まり、痛みが出たり、乳腺炎の原因になったりします。

乳口の詰まりの対処については、「おっぱいが詰まった」の記事をご参照ください。

 

痛みが無くなった頃からは、白斑は回復に向かっています。乳首の表面から乳口の奥に向かって、新陳代謝によって新しい細胞に置き換わることで治ります。この途中では、一見白斑が無くなったように見えていたのに、授乳の直後にはまた現れる、という現象が起きます。これは、表面は治ったけれども、乳口の奥はまだ治っておらず、授乳で白い部分が吸い出されて見えただけです。白斑は急に治すことはできません。細胞の入れ替わりによって炎症の最も深いところまで治るには、数週間はかかります。

 

白斑はできるととても厄介なものですから、一度経験したら次を作らないことを考えましょう。

遊びのみの考え方と対処については、「乳首が痛い~2ヶ月以降」の記事をご参照ください。

2019-12-13 13:19:40

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乳首が痛い~2ヶ月以降

順調に母乳育児をしていたのに、急に乳首にひどい痛みが出ることが、2ヶ月半を過ぎた頃からよくあります。多くは母乳分泌が良好でまたは混合授乳で赤ちゃんは産まれたときの2倍ほどに大きくなっており、母乳ミルク合わせて1日7回以上の授乳をしています。

この場合、原因は授乳のし過ぎです。

 

産まれてすぐの赤ちゃんは、食欲中枢が未発達なため、お腹が空いているとか、ふくれているとかの自覚がありません。目が覚めていて、抱かれていなくて、口に何も入っていなければ泣いてお母さんを呼ぶ、ようにできています。ただ、抱かれて吸い付きたいから泣くので、空腹であるとは限りません。赤ちゃんに慣れないうちは、泣き止ませたい一心で必要以上の授乳をしている家庭が大多数です。

食欲中枢が機能するようになるのが、生後2ヶ月を過ぎた頃からで、そこからは赤ちゃん自身がカロリーコントロールを始めます。これは本能に従って、非常に厳密なものです。大人のようにお腹一杯だけどケーキは食べようなんて、一切ありません。体が求める、必要なカロリー以上にも以下にも飲まなくなります。

お母さん方がよく気づかれるのは、あるときから急に大便の量が減ることです。そうなったら、もう余分には飲んでくれません。人工乳なら、瓶に余ったミルクが確認できますが、母乳は気付かれにくいものです。

お母さんがこの事を知っていて、飲まなくなった分の授乳回数を減らせば、一回量はそのままになるので、問題は起きません。

授乳の回数が変わらないと、一回に飲む量を減らさなくてはならないので、赤ちゃんはなるべく飲まなくてすむような吸い方を工夫するようになります。

飲み始めはゴクゴク一生懸命だけれども、数分するとふぅ、という感じになり、首をふって浅く吸い付き直してチュクチュクしながらトロトロ眠ろうとしませんか?吸っていた乳首をチュパッと離し、また吸い付き、チュパッとか?吸っていて母乳が沢山出始めると歯茎で噛んで止めようとしたり?

赤ちゃんによってやり方は色々ですが、これらをまとめて遊びのみと呼びます。

遊びのみは今はこれ以上飲みたくないというサインです。要らないなら要らないと言ってくれれば良いのですが、赤ちゃんは抱かれて吸い付くのは大好きなので、空腹でなくてもとりあえず貰ってしまうのです。

 

遊びのみが続くと、乳首には水疱や白斑と呼ばれる乳口炎、血豆、ひび割れ、赤み、腫れなどが起きて痛むようになります。また、白斑や、乳首の皮膚が傷つくことで乳輪下のリンパ節がしこりになって乳菅の通りが悪くなると乳腺炎の危険もあります。

 

実際、3-4ヶ月頃に乳腺炎になって母乳マッサージに掛かられる方の多くはこのケースです。また、離乳食が進んで沢山食べるようになったときにも、必要なカロリーが減るので、授乳を減らさなければ同じようにトラブルを起こします。

 

遊びのみに気が付いたら、思いきって授乳の回数を減らしてみてください。この時期からは夜間長く眠るようになるので、朝、午前遅く、午後、夕方、寝る前の5回がベースです。

一回の授乳も、ゴクゴクが過ぎてふぅ、となったら終わりで大丈夫。左右、3分前後で充分です。

 

授乳を減らして遊びのみを無くし、物理的に加わる刺激が減れば、乳首の痛みは数日で無くなります。

白斑と噛み傷、皮膚の亀裂の対処については、別記事をお読み下さい。

2019-12-13 13:11:51

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